小さな巨匠に思うこと

先日、駅で幼稚園生の描いた絵が
展示されているのを見ました。
どうやら遠足の絵のようで、
お弁当を食べていたり、
虫をつまかえたりしている絵が
多かったように思います。

あまり長く足を止めなかったのですが、
眺めているうちに「おぉ~」と
感慨深い気持ちになりました。
幼児が描く絵なので
どれも似通ってはいるのですが(笑)、
その共通点にこそ
癒された心地がしています。

幼稚園生の絵は
みんな笑顔なんですよね。
自分も、友だちも、先生も、
花も、木も、太陽も、
当たり前のように笑顔。

おそらく、大人が描いたら
こうはならないでしょう(笑)
花や太陽が「笑っている」
という解釈は、大人には
馴染みが遠いかもしれません。

それどころか、
先生と子どもが同じ空間で
笑顔でいるという認識も、
身を粉にして子どもと関わる人ほど
薄いでしょう(笑)

しかし、子どもは
自分を取り巻く環境を疑いません。
何者でもない彼らは
毎日が発見と挑戦の連続で、
寝て起きるたびに
足跡のない新しい地図のページに
降り立ちます。

めいっぱい自分を味わう子どもは、
世界が希望にあふれていると、
ごく自然に感じられるのでしょう。
だからこそ、
子どもから見た先生や太陽は
笑顔なのかもしれません。

日常に擦り切れた
大人の感性とは乖離しますが(笑)
それでも、
私たちは自分を信じて生まれ、
成長を重ねたはずです。

少しずつ、大人の世界の笑顔も
増えるといいですよね。