現場の先生は、「勉強がわからない」「どうやって点数を上げればいいか教えてほしい」と相談を受けることがあります。
もちろん、先生なのでわからないところは教えられるし、点数を上げる方法も知っているでしょう。
ただ、自分の経験をそのまま伝えて、本人が解決できるかはわかりません。
今回は一人ひとりに向き合う指導について書いていきます。
個人に合わせた指導、といっても、学習指導要領があり、教科書があるなら、説明すべき内容はあらかじめ決まっています(笑)
ICT教材が急速に広まっているように、本来誰が指導しても公教育の内容は変わりません。
しかし、それだけで万人が理解できるなら、これほど教育の受け皿は広がらなかったでしょう(笑)
人間はロボットではないので、同じ指導でも伝わり方は変わってきます。
適切な指導はコミュニケーションの中から探っていきましょう。
例えば、もし冒頭のような相談を受けたとしたら「なぜ相談してきたか?」を想像すると解決に結びつきやすいかもしれません。
勉強がわからないのだとしたら勉強をわかりたいという気持ちがあると思いますし、点数を上げたいのなら点数を上げるメリットを本人が自覚している可能性が高いです。
これは似ているようで、少し違います。
わからないと言ってくる子は直面している問題が明確なので、そこだけをケアした方がいいでしょう。
つい「こっちの問題もがんばってみようか!」とか、「テストだとこういうところに気をつけようね!」などと言い過ぎると、本人がモチベーションを感じているところから離れていくので、だんだんと手が止まってくるかもしれません(笑)
点数を上げたいと言ってくる子は、勉強そのものよりも結果に意識が向いているので、試験の時間配分や設問の構成と配点など、具体的に得点を稼ぐプランを教えてあげると臨場感が高まるかもしれません。
理解度が足りているなら、時間を計って予想問題に取り組んでもらってもいいでしょう。
小テストを繰り返し、点数の伸びを実感させてあげることも大切かもしれません。
実力が数字で明確になると、その後の指導がスムーズです。
指導者は高い視点で課題の根本を見つめます。
逆に、ミクロな視野で目の前の実際に向き合うのは当事者にしかできないことです。
実質的な問題解決は当人に委ねる以外の選択肢はありません。
このベクトルを合わせるのが教育者の役割と言えるでしょう。
根本的には、生徒を心から応援できるかで伝わり方が変わってくるのかもしれません。
一人ひとりに向き合う目線を大切にしていきましょう!
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