AIに負けない人材を育てる

ずいぶん前から「50年後には人間の仕事は半分になる!」と言われていましたが、昨今の技術革新を鑑みるに、あながち冗談でもなくなってきたかもしれません。
もちろん、影響のない人もたくさんいるでしょうが、仕事がなくなってしまう人も確実にいる、というか現在進行形で奪われている業種も多いでしょう。

今回は人間だけが持てる能力について書いていきます。

なにかと話題になるAIですが、教育にも技術革新の波は来ています。
生徒の失敗のパターンをラーニングして最適な設問をチョイスしてくれるICT教材がもう既にありますし、タイプ別の性格診断のような要領で受験相談からカリキュラムの策定までこなしてくれるサービスもあります。

ただ、これらのサービスに満足している人が多いかというと、実際はそうでもないように感じます。
まだ機能として未熟な部分も多分にありますが、それ以前に効果を実感できるかは利用者の使い方に大きく依存するからです。

ぶっちゃけ、機械相手に意思疎通するのは難しいんです(笑)

アレクサのようにあれやって!とか、siriみたいにこれを教えて!っていうのには機械は素早く対応します。
こういった一次的な命令に対する処理速度では機械は圧倒的に人間を上回ります。
電卓が一瞬で計算を完了するのと同じです。

しかし、機械はそこから人間の意図を推測することは苦手です。
シチュエーションの集積でパターンを作れるだろうと思うかもしれませんが、そうなるとやはり場当たり的なやり取りになり対話が成立しません。
雑談などのコミュニケーションには実に多様な意義が含まれており、そういった無意識をトレースすることは機械には不可能でしょう。
機械が心を持つことはできないからです。
もし機械が心を持ったとしたら、機械としての役割はこなせないでしょうから、これは覆らないと思います。

AIも心を持っているわけではありません。
自分で考えているわけではありません。

昔は楽天でプレステを買うと別の色のプレステがオススメ商品に出てきたりしました(笑)
今はきちんとゲームソフトをオススメしてくれるようになったかもしれませんが、それでも「君はどうしてゲームが好きなんだい?」と聞いてくることはありません。
意志疎通できないなら、その人の本当の望みはわからないでしょう。

人を育てるとは、自己実現のお手伝いをするということです。
子どもの将来を見つめるのは、同じ「人生」を生きた大人の役割です。

AIに役割を奪われたら、人間には思いやりしか残りません。
子どもが良心を持てるよう導いてあげましょう!